旧友との久しぶりの再会を果たしワイワイ過ごす。敢えて自分からは言い出さない。
しかし学生時代につるんだ連中は、私の微妙な変化にすぐさま気付いた。
「お前、タバコ減ったな」
「・・・・・・やめた」
そんな感じで、ひとり、またひとりと私の禁煙を知っていった。
しかし、不思議なもので誰一人として「ちょっと一本」を勧めなかった。以前なら、
確実に、何としてでも吸わそうとしたはずだ。20代後半に差し掛かり、一部は来年にも
30代に突入しようとしている。
「みんな、随分大人になったね」なんて感慨にふけってみた。
禁煙を始めてから、意外にも紳士に囲まれていることに気付いた。職場の上司、先輩、
そして大学時代の友人。誰も「ちょっと一本」の誘惑を仕掛けてこない。ただひとりを
除いては・・・。(その一人については、後日、触れることにする)
しかし、友人代表の挨拶が迫ってくると、さすがに一本欲しかった。
あの「緊張感を和らげる(かのような)」効果を求めていたに違いない。
2次会で、風邪気味で酒に酔った私は、意識が朦朧とする中で小さなテーブルを
囲んだ友人全員が、いっせいに吐き出す煙に吐き気を感じ、席を外してしまった。
みんな、ごめん。もう、僕は喫煙者の体には戻れないんだ(笑)
いや〜、それにしても何とか乗り越えることができて満足、満足。
お守りニコレットを忘れて、ちょっと不安だったけど、意外にもあっさり。